世界の米料理 


お米のいろんな炊き方

●分量の水を加えて『炊く』
●たっぷりの湯または水で『ゆでる』
●たっぷりの水または湯でゆでてから『蒸す』
●たっぷりの水の中で時間をかけて『煮る(かゆ)』
●米を『炒めて』からブイヨンを加えながら『煮る(リゾット)』
●米を『炒めて』からブイヨンを加えて『炊く(ピラフ)』


●分量の水を加えて『炊く』
 日本をはじめ、中国、朝鮮半島などで昔から一般的におこなわれている方法(炊き干し方とも呼ばれる)。最近は電気炊飯器の普及で、この他の東南アジア 各地、中近東地域などでもおこなわれている。
*といだ米に分量の水を加えて吸収させてから加熱し、その後蒸らすという方法
*日本の米の基本的な水加減は、容量で米の1.2倍、重量で1.5倍。
*それに対してインディカ種の米は、日本の米に比べると水分が少ないので、水に浸ける時間も少し長めにし、水加減も容量で1.3~1.5倍くらいにする。


●たっぷりの湯または水で『ゆでる』
 日本の米に比べて粘りの少ない、インディカ種の米に向く調理法で、インディカ種を利用する地域では広くおこなわれている。「炊く」という方法が加え た水をすべて吸収させてしまうのに対し、この方法はゆでた水は捨てる。
*ふつう沸騰した湯に入れるが、水からゆでてもよい。
*あらかじめ2時間以上水につけておいてからゆでるという方法もある。(イラン料理の本によれば6時間以上)。
*沸騰した湯に、流し込むようにしながら米を入れ、鍋底にこびりつかないように、かき混ぜながら、ふたをしないでゆでる。
*ゆであがたらざるにあけて水気をきる。これをさらにオーブンなどで加熱することもある。
*この“ゆでる”という方法は、日本の米にはあまり適さない(かゆ状になってしまうのでタイミングがむずかしい)。


●たっぷりの水または湯でゆでてから『蒸す』
 「ゆでる」のバァリエーションで、タイやベトナムなどの東南アジアで昔からおこなわれてきた方法(湯取り法とも呼ばれる)。
*米の量の3~5倍の水に、といだ米を入れて火にかけ、数分ゆでて湯を捨て、もう一度ふたをしてしばらく弱火でそのままおいて蒸らす。


●たっぷりの水の中で時間をかけて『煮る(かゆ)』
 「炊く」の水分量を多くしたもので、日本だけでなく、中国、朝鮮半島、さらにインドでも見られる調理法。ジャポニカ種にもインディカ種にも向く。
*ゆっくりと1時間ほどかけて煮る。途中あまりかき混ぜないこと。
*日本のかゆは、米と水分の割合によってそれぞれに名前がつけられている。
 全がゆ:米1に対して水5~6(容量)。汁がほとんどなくやわらかいご飯といった感じ。
 七分がゆ:米1に対して水7(容量)。七草がゆや小豆がゆなど、具を加えるときにはこの割合がよい。
 五分がゆ:米1に対して水10(容量)。
 三分がゆ:米1に対して水15~20(容量)。汁が多くやわらかい。病人食(回復期)や離乳食(前期)に。
*中華がゆの場合は、といだ米に塩やサラダ油などで下味をつけたり、とりがらスープで煮ることもある。また、1時間ほど水につけておいた米を、沸騰した湯に入れて煮ることも。


●米を『炒めて』からブイヨンを加えながら『煮る(リゾット)』
 主にイタリア料理の調理法でパスタと同様、“アルデンテ”(日本人には「やや芯がある」と感じられる状態)に仕上る。
*オリーブ油を熟して玉ねぎのみじん切りを炒め、米を加えていっしょに炒めてから、ブイヨンを少しずつ加え、かき混ぜながら20分ほど煮る。
*米は洗わないか、洗った場合は水気をとってから炒める。


●米を『炒めて』からブイヨンを加えて『炊く(ピラフ)』
 リゾットがブイヨンを少しずつ加えながら煮るのに対し、一度にブイヨンを加えてふたをして炊く(煮る)。インディカ種の米に向く。ちなみに、リゾット もピラフも、米を炒めるのに対して、炒飯は“ご飯”を炒める。
*米をバターやサラダ油で炒めたところにブイヨンを加え、あとは日本のご飯の要領で炊くかまたはオーブンで 炊く(蒸し焼きにする)。
*インディカ種の米の場合は、炒めないでゆでてから、油やブイヨンを加えて炊くこともある(イランの「ポロウ」など)。
*「パエリァ」は米を炒めたあと「ふたをしないで」(直火で)仕上る。







このアンダーラインをクリックすると
「世界の米料理」のはじめのページにもどります。


ここから下はお店のサイトです



にしら米穀店